MTX-LPD(MTX関連リンパ増殖性疾患)について|元町歯科診療所のコラム

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コラム

MTX-LPD(MTX関連リンパ増殖性疾患)について

MTX-LPD(MTX関連リンパ増殖性疾患)について

高齢化社会の進展にともない,慢性関節リウマチ(rheumatoid arthiritis; 以下,RAと略します)の患者さんは年々増加傾向にあります.その中でもリウマトレックス(一般名:メトトレキサート(methotrexate; MTX))というお薬は,RAに対し,推奨グレードAに位置づけられている薬剤で,広く使用されています.

MTX は長期投与で免疫不全状態となり,リンパ節の腫脹や皮膚や肺, 口腔領域などのリンパ節外に病変を合併することがあります. これをMTX関連リンパ増殖性疾患(MTX-associated lymphoproliferative disorders; MTX-LPD)といいます.MTX-LPD は1991年に Ellmanらにより初めて報告された疾患で,原因ははっきりしていないが,EBウイルスの関与が疑われています.
MTX-LPDの発症部位の約半数は節外性で, 口腔領域では歯肉や舌などに症状が現れ, 症状として強い疼痛と潰瘍形成, 骨露出,腫瘤形成などがみられることがあります.

MTX-LPD は MTXの中止のみで腫瘍の縮小や完全寛解が得られることがあるため,MTX-LPDを疑う場合はまずMTXの中止が推奨されています.

当院でもリウマチの患者さんは多く来院されています.当院でMTX-LPDを疑い,大学病院に紹介しリンパ腫の治療を行った結果,回復された患者さんもおられます.また,MTXの副作用とおもわれる難治性口内炎を発症されているケースもあり,MTXの量を変更していただいたケースもありました.リウマチの患者さんはビスフォスフォネート製剤やステロイドが使用されていることも多く,特に感染予防に留意して医科と連携して治療にあたっています.