高齢期の入れ歯・かぶせ物治療と全身の健康について
年齢を重ねると,歯を失ったり,噛みにくくなったりすることがあります.
入れ歯やかぶせ物などの補綴(ほてつ)歯科治療は,「噛む力」を回復し,全身の健康を守るためにも大切な治療です.補綴治療には以下のような意義があります.
① しっかり噛めると,栄養状態がよくなります
噛みにくいと,やわらかい炭水化物のようなものを多く摂取しがちになり,たんぱく質やビタミン不足,糖尿病などの持病の悪化などが起こりやすくなります.入れ歯やかぶせ物で噛めるようになると,肉・魚・野菜などをバランスよく食べられるようになり,体力の維持につながります.
② 体の衰え(フレイル)を防ぐ助けになります
噛む力が弱くなると,食事量が減り,筋肉も落ちやすくなります。
これは「フレイル(虚弱)」と呼ばれ,転倒や寝たきりの原因になります.噛む力を保つことは,元気に動ける体を守る一つのポイントです.
③ 脳への刺激にもつながります
噛むことは、脳への刺激になります.歯が少なく噛みにくい状態は,認知機能の低下と関係があると報告されています.
※入れ歯を入れれば認知症を防げる,というわけではありませんが,噛める状態を保つことは脳の健康にも大切と考えられています.
④ 誤嚥性肺炎の予防にも関係します
合わない入れ歯や噛みにくい状態は,食べ物がうまく飲み込めない,むせやすくなる,などの原因になることがあります.お口に合った入れ歯と,きちんとしたお口のケアは,誤嚥性肺炎の予防にも役立ちます.
⑤ 会話や外出が楽になります
噛めない・話しにくい・見た目が気になると,外出や人との会話を避けてしまうことがあります.歯の形や噛み合わせが整うと,笑顔や会話に自信が持て,生活の楽しみが広がります.
入れ歯やかぶせ物の治療は,「噛むため」だけでなく,食事・体力・脳・心の健康を支える治療です。
年齢やお体の状態に合わせて,無理のない方法をご提案します.
気になることや不安なことは,どうぞ遠慮なくご相談ください.























