ガマ腫の治療|元町歯科診療所のコラム

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コラム

ガマ腫の治療

先日,他院で手術された後の再発したガマ腫の治療として全身麻酔下に舌下腺摘出術を依頼され執刀しました.経過良好で術後の後遺症や再発もなく順調に経過されているそうです.せっかくの機会ですので,今回はガマ腫について解説します.


ガマ腫 ranula

片側の口底部に直径数cmの青みを帯びた透明感のある波動性ドーム状の無痛性膨隆として出現することが多いです.

大きくなると,正中を越えて反対側におよび,正中に存在するようにみえます.舌が挙上される結果,嚥下,構音障害をきたすこともあります.顎舌骨筋を越えて,顎下部におよび顎下型ガマ腫(plunging ranula)となることもあります.

原因は舌下腺の粘液溢出現象で,嚢胞裏装上皮は存在しません.通常,開窓術や硬化療法,舌下腺摘出術がおこなわれます.


私はガマ腫の治療としてはまず,① 開窓術を試みます.開窓術は比較的容易で,手術も局所麻酔で外来で15分程度で終わります.(最近では微小開窓法(日本口腔外科学会雑誌 60: 672-676, 2014)という,太い絹糸で縫合するだけのより簡便な処置も提唱されています.)

開窓術後も再発した症例や,plunging ranulaの症例では② 舌下腺摘出を選択します.

舌下腺摘出は手術書によっては外来局所麻酔下での処置も可能とかかれているものもありますが,舌の存在により局所麻酔下での処置は格段に難しくなります,そのため,より安全に執刀できる全身麻酔下での処置を選択します.当院は医療連携の一貫として近隣の歯科口腔外科,たとえば,久留米大学病院,聖マリア病院,今村病院などと連携して入院治療をおこないます.入院日数は施設により異なりますが,約2〜3日程度の入院で十分処置可能です.